ビューエルが消える

これは驚いた。今すぐどうこうという話ではないのでしょうが。

ハーレーダビッドソンは、ビューエルの生産を10月30日で中止するとのこと。どうやら「今後一切」ということのようです。同時にMVアグスタは「売却」ということになっているので、ということはビューエルをどこかに売るという選択肢もなく、大きな流れとしては、このままビューエルのバイクは無くなるということのようですね。

出所は、まず英語は

ハーレーのリリース
→第三四半期の報告の中で途中で出てきているようです

Details of Buell and MV Agusta Actions
The Company will discontinue production of Buell motorcycles. Remaining inventories of Buell motorcycles, accessories and apparel, while they last, will continue to be sold through authorized dealerships. Warranty coverage will continue as normal for Buell motorcycles and the Company will provide replacement parts and service through dealerships.

そしてアメリカのビューエルのサイトではトップページ上に張った動画でビューエル氏自身が説明。やつれているように見えるのは先入観のせい?

 Q&Aのページもあります。

以上、英語だったりするわけなんですが、日本語の情報はというと、あんまり無いんですよね。たとえば、ハーレーの業績を報じたニュースというのはありましたが

 不況に伴う販売の落ち込み、「MVアグスタ」部門売却などに絡む費用計上が響いた

 

と、どうやら「など」の中の話なんでしょうか。MVアグスタの名前は出ているのにですね。

ということで日本語で情報がわかったのは、あとは2ちゃんねるのビューエルスレッド(さすが)と、あとはウェビックのバイクニュース。こちらです。

ちなみに、日本のハーレーやビューエルのサイトには何の情報もありません。日本には情報がないにしてもその旨をきちんとすばやく説明すべきではないでしょうか。社内にネット上の危機管理とかいう発想はまだないんですね、きっと。今まではそれでよかったんでしょうけども。(俺みたいな?)外野が勝手にあれこれ言う前に情報発信をすべきだと思います。バイクのオーナーは「公式発表」が無いと不安だと思いますよ。

個人的には、実は1度だけ試乗会に出かけてユリシーズの試乗というのはしたことがあります。ビューエルについては、そのくらいの接点しかありませんが、 ユニークなバイクを作るメーカーとしてがんばっているなあとは思っていました。ですので、(しばらくは大丈夫だとしても、いずれ)このバイクが無くなっていくというのは、とても残念です。

久しぶりにブログを書いたネタがこれかよ、と言われると恐縮なのですが、とにかく驚きました。 どこかの企業が「だったらウチが買って生産を続ける」とか言ったりしないんですかね。いないのかなあ。

カワサキとヤマハの「ターボKY戦争」

技術オンチな俺がこんなネタを書いていいものやらと思いつつ、書いてみます。まあ、知らないから書けるのかもしれないので、許してやってください。

で、本題です。俺のパソコンが壊れてブログいじりができなかった間にも、ネタは生まれておりまして、英国のバイク雑誌MCN(のWebサイト。雑誌にも載っていたのだろうか)に「Yamaha turbo diesel」という記事が掲載されました。

え?、ヤマハがディーゼルのターボバイクを作るんですかい?

当然、英語で書いてあるので、俺の英語力不足による事実誤認もあるかもしれませんが、要するに「ヤマハがディーゼルターボに関する特許を多数出願していることを、米国人ジャーナリストが明らかにした」とかいうような内容のようです。(違ってたら指摘してください)

もちろん、だからといってディーゼルターボのバイクがほいほいと製品化されるのかどうかはわかりませんが、特許を出願しているということであれば、それなりに研究はしているということですよね。少なくとも。

しかも、試しにググってみるとヤマハ発動機は、ボートではディーゼルエンジンを搭載したモデルも扱っている。ということで、(エンジンの用途はぜんぜん違うけど)ディーゼルエンジンに対する知見もそれなりにあるってことですよね、きっと。

一方、前にこのブログでもネタにさせてもらいましたが、カワサキがターボバイク を検討中かというような話もありました。こっちもどうなるのかよくわかりませんが、両社ともターボの可能性を考えているということなんですかね。

ただ、なんでディーゼルなんだろうというのは思ったわけですね。そう思ってWikipediaで調べるとディーゼルエンジンのことをいろいろ書いてありました。「さすがだねえ、Wikipediaは」などと感心しつつ、ずっと読んでいくと、説明の中には「オートバイ」という項目もあったりします。そこには、

イギリス陸軍ではカワサキ製オフロードバイクにディーゼルエンジンを搭載し、運用を開始した。

なんて記載もある。ということで、 バイクにディーゼルエンジンというのも、あながち変な話でもないようですね。すると、この2社がターボバイクでしのぎを削り、ヒートアップしていくと、かつてのHY戦争ならぬKY戦争が勃発したりすることはあるんだろうか、なんて妄想も膨らんだりするわけです。

そろそろ時代遅れのキーワードになってきたような気もしますが、普通、KYというと「空気が読めない」の略語だったりしますよね。今どき2社が激しく競争するのは「KY」かというと、それは確かに「KYな戦い」になるかもしれない。

でも、このKYは空気が読めないの意味ではありません。それではいけないっ。やはり、ターボバイクのKYといえば、「環境にやさしい」の略ですよ、ねえ。

…などとオチがついたところで、お後がよろしいようで。